ローカライズ

「ローカライズ」とは

ローカライズという職種を聞いたことがありますか?
一見、ローカライズは翻訳することがメインの職種だと思っている人も多いですが、実は皆さんが思っているより、ずっと複雑で重要な役割をこなしているのです。
ローカライズとは、ある特定の国で作られたソフトウェアを、ある程度の言語に対応させ、別の国でも使えるようにすることです。
特に、英語版のソフトを日本語化することが多いでしょう。

「ローカライズ」の仕事内容

ただ、ローカライズというのは、言語を合わせるだけではなく、その国々に合わせた、法令・習慣・日時にも合うように修正する必要があります。
その特性に合わせて、様々な修正や機能をつけ加えることになります。
例えば、英語の場合は左から右に流れるように読みますよね?
日本語を横書きにした場合も同じでしょう。
しかし、アラビア語になると、左から右に流れるように読みます。
読み順を逆になるように修正することも勿論ですが、書式もその国に合わせて修正する必要があります。
ポケモンはいまや米国でもブームを巻き起こしたアニメ・ゲームですが、主人公の男の子がおにぎりを食べるシーンは、米国ではハンバーガーを食べるシーンに変換されています。
これも、国の文化に合わせたローカライズだと言えます。
他にも、北米版のゲームソフトからは、十字架のマークが消されていたり、車も国によって右ハンドルか、左ハンドルに合わせて、修正をしています。
英語に限らず様々な言語への対応を組み込み、利用者が自分の使用する言語に合わせて設定を切り替えたり、書式や日時などの表示を、その国々に合わせて変更するなど、技術的なスキルも要します。
やはり、英語は必須スキルとして提示している企業が、半数以上を占めるでしょう。
業務内容としては、アセット(テキスト・サウンド)などのデータベースを作成・修正・更新して管理。
これを、 各地域の担当にオリジナル言語版のデータを渡し、その後に戻ってきた言語をデータベース化します。
マネジメント力も、テクニカル力も必要な職種だと言えるでしょう。

「ローカライズ」の需要

当たり前ですが、各国に合わせることで、消費者の数は増加します。
昨年の12月に、パズドラがモンストを追いかける形で中国展開を発表しました。
益々の広がりを見せているソフトウェアの業界が衰退しない限り、需要は高いままだと言えるでしょう。

「ローカライズ」の将来性

例えば、通販サイトなどを見ていると、たまに英語表記のサイトに辿り着いたりしますが、皆さんなら日本語のサイトと英語のサイトでしたら、どちらの通販サイトから商品を購入しますか?
サイズの表記の違いや、商品の詳細を確実に捉えられるのは、やはり日本語サイトの方だと思います。
このように、翻訳やローカライズのミスのより、アメリカでは年間500億ドルもの潜在的な売り上げを逃していると言われています。
正しく修正を行うことの出来る人であれば、確実に手に職!
一生ものの仕事になりうるでしょう。

「ローカライズ」の年収

400〜600万と提示している企業が多く、平均年収が約540万のエンジニアと同等と言えるでしょう。
しかし、経験者が少ない職種のため、経験者の転職となると、もう高い年収が期待出来ます。
高額年収をもらっているローカライズの中には、1,000万超えをしているツワモノもいるようです。

企業が求める人物像

少し前まで、ローカライズは他国で完成されたものを元に、他言語版を作成していました。
しかし、最近では世界でも発売日が同日であることが多く、オリジナル版の開発と並行して、ローカライズをしなくてはいけなくなりました。
そのため、計画に沿って確実に進めることが出来る人。
また、各国の特徴に合わせて技術的な修正が行え、そのアイディアを生み出すことが出来る人。
現在、日本で大流行している、妖怪をウォッチを米国進出させるという計画を着々と進めているようです。
「妖怪」という日本特有のものを、他言語ではどのようにローカライズしていくかが、大きく売り上げに関わってきそうですね。
ローカライズの仕事をしている方が、自分の出したアイディアが反映されたゲームを見たときに、人々に自慢したいような、誇らしげな気持ちになると言っていました。
大変な仕事ですが、このように他では中々味わえない、やりがいを感じられる職種だと思います。

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