私が会社を辞め、フリーのエンジニアとして独立するまで。

“フリー” “独立”という単語に対し、カッコいいな〜という感情しか持ち合わせていなかったが、現状の仕事に追われる中、いつしか検索ワードで独立した人の体験談を検索し、読み漁っていた。
今思えば、私は常に会社を辞めるキッカケを探していたのかもしれない。

そもそものキッカケは、長引く大規模なプロジェクト

そもそものキッカケは勤めていた会社での大規模なプロジェクトの作業中だった。
そのプロジェクトは私がいた会社の中では大規模なものであり、案件が入ってきたときは一同興奮し、モチベーションMAXの状態で案件に取り組んでいたが、忙しさのあまり帰れない日々が続き、体にガタがきていた。
そんな中、ふとフリーとして独立した友人の話しを思い出していた。
友人いわく、フリーの最大の魅力は働くスタイルが自由であるということ。
良くも悪くも捉えられるであろうが、疲れきった私に取っては、とても魅力的なことだった。
会社勤めの場合、納期の決められた会社の要求通りの仕事をするが、フリーの場合は自分の得意なジャンルに特化し、案件を取ってくることもできるし、納期に関しても、自分で決める。
全て自分の責任、全てを自分で決めるわけなので、自由な時間も調整すれば取ることができる。


自分の不満を解消するために、そこからがガムシャラに行動した。

まず、この忙しい状況下の中でフリー転身への考えを練ることは不可能だと感じたので、会社は辞めた。
社歴は7年、人手不足も相まって、認めてもらうのは容易ではなかったが、
普通の生活もままならない程になっていた現状の忙しさを訴え、どうにかこうにか辞めさせてもらえることになった。


そして、念願のフリーエンジニアへ

独立し、念願のフリーエンジニアになったものの、もちろんいいことづくめなわけではなかった。
仕事の調節が可能な分、以前より自分の時間を持てるようにはなったし、無理をせず仕事をできるようにはなった。
しかし、収入面に関しては、会社を通さずダイレクトに自分の手元に入ってくる分、多少上がることを見込んでいたが、仕事量を調節しているので、大きな変化は見られなかった。
自分が案件を取れば取るだけ、会社の一定の額とは違い、跳ね返ってくる分も大きくはなるが、
ただ今は、気持ちに余裕を持って仕事ができているので、初心に返ったようなつもりで、エンジニア業を楽しむことができている。


会社が代行で行ってくれていた税務申告など、財務的な手続き

フリーになって、大変に感じていることは、今まで会社が代行で行ってくれていた税務申告など、財務的な手続きの面かもしれない。
会社に属していたころは、1分足りとも必要なかった時間が、今となっては、丸1日かけ、役所やらあっちこっちと歩き回らなければならない。
デスクワークしかしてこなかった自分にとってはしんどい上、駆け出しのフリーにとって丸1日時間を取られるのはかなりの労力と言える。
しかし、「全て自分で。」というのはこういった点に至ってもなのだと改めて実感できた。


今後を見据えた時の不安

現在は知り合いから依頼される仕事を主に行っているが、今後を見据えたときの不安は常にどこかにつきまとっているかもしれない。
もちろん、会社勤めでもいつ会社がどうなるか分からないわけだが、1人で抱えなければならない問題ではないという点では大きく違う。
今後、エンジニア業以外にも営業もかけていかなければ定期的に仕事を得るのは難しくなってくるだろう。
フリーは収入が良いと言われ、私のように自分の時間が欲しいだけでなく、収入アップを見込んでフリーに転身する人も多いかもしれない。
しかし、実際に転身して感じたのは、見合った対価であるということ。
自分でしなければならないことが増える分、もらえる額が多くなっているということだ。
ただ、私としてはやはり、自分で時間を調整することができるという点が大きく、まだ日は浅いものの、現時点ではフリーに転身してよかったと感じている。

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