大規模案件が続々と控えているIT業界…人手不足の補てんとなるのか!?プログラミングの義務教育化

現在、プログラミングが義務教育の必須科目になっていることをご存知ですか?
日本ではまだ、2012年に中学生の授業として取り入れられたばかりですが、イスラエルなどのIT先進国では2000年頃から取り入れられています。
■広がる市場に、人手が追いついていない!
IT業界は広がり続ける市場に対し、人手不足が深刻化しています。
市場規模を数字で見てみると、2010年の10兆円から、2020年には47兆円と、たった10年で4.7倍に広がると言われています。
う~ん、確かに考えてみると2010年の5年前のことを思い出してみても、今のような便利な携帯電話は存在しませんでしたし、ネットショッピングなんてものも普及していませんでしたよね。
そうなると、2020年にはどんな便利なシステムが出来ているかと考えると、楽しみでワクワクします。
しかーーし!人が作り出すシステム故に、人手がいないとシステムも完成されません…
また、数億円規模の大きな開発案件が2015年にピークを迎えるということ。
社会保障と税の共通番号制度(マイナンバー制度)…上戸彩ちゃんがCMでやっていますね。
この制度は、基礎年金番号や保険者番号のように、番号が決められているもの以外の分野で、一個人を特定するためにマイナンバーを付けましょうということ。
マイナンバーを持つことで、複数の期間で同一人物であることが特定でき、個人の所得を正確に判断できるわけです。
このシステムには、2014年から2016年の間に、4900億円という気が遠くなるような金額を投じて完成へ向かう予定。
そのため、開発にはもちろん人手も多く必要になってきます。
他にも、2016年には電力の小売りが完全自由化されるため、そのためのシステム開発には1兆円を投じる予定…
など、大規模な案件が続々と控えている状態なのです。
■人手不足の補てんとなるのか!?諸国のプログラミング教育状況
日本と同様に、韓国、イスラエル、エストニア、イギリス、ニュージーランド、インドなどで、プログラミングが教育の一環として取り入れられている国がたくさんあります。
中でも、インド、エストニア、イギリスでは義務教育化までされている。
イギリスでは最近、2014年に5歳〜16歳までのプログラミング教育が導入されたばかり。
今後、2016年にはオーストラリア、フィンランドなど続々と導入が決まっています。
また、アメリカでもプログラミングを導入する動きが、NPO団体によって進められています。オバマ大統領もプログラミングを学ぼうと、アメリカ市民に呼びかけており、その映像はYouTubeでもみることができる。
気になる我が日本では、以外と知られていませんが、2012年新学習指導要領にて、中学の技術・家庭の分野として授業が取り入れられています。
■一体、どんな授業内容を行っているの?
日本での授業内容はというと…小学生対象の授業だと、パソコンの中でタイヤを動かす、止めるという動作を命令プログラムをつなぎ合わせて、その情報をロボットに転送、
実際に動かして見るという、何とも楽しそうな内容。
また、ロボットの進行方向には障害物を置き、命令プログラムによって回避してゴールまで進むというもの。
プログラミングすることで、かなり具体的な動作を可能になるのだ。
他にも、
キーボードではなくタブレット端末を使って、
ゲームのソフトウェアを作る授業など、実践向きなものもあります。
■子供達がプログラミングを学べる場所が増えてきている!
授業とは別に、各企業が子供達を対象に、プログラミングを楽しく学べる機会を作っている。
「Scratch(スクラッチ)」と名のついたソフトを用いて、プログラミングを学ぶ教育イベントには、2日間で350人の児童が参加するという反響っぷり!
親たちの関心度の高さがうかがえますね。
イベントの内容は、ブロックの組み合わせでプログラミングの勉強が出来るというもの。
実際のコードを入力するのではなく、コードと同じ役割を持った、カラフルなブロックを組み合わせて作ることができるので、楽しくプログラミングの概要を学ぶことが出来ます。
組み立てるブロックにはパズルのように凸凹がついており、コマンドの種類によって形が異なります。
そのブロックをマウスを使い、組み立てて作成するため、実際にコードを書くことはありません。
プログラミングがどんなものなのかということと、興味喚起として考えたら実に効果的で分かりやすいと言えます。
サイバーエージェントでも、小学生を対象としたプログラミング教室の運営を開始。
700人近い生徒が参加しているという。
Googleも6歳〜15歳の児童を対象にプログラミングの基礎を学ぶ機械を提供していくということ。
各地方で継続できるように教員向けや親子での参加向けなど、様々な角度での内容を開催予定。
プログラマーになれということではなく、
プログラミングが出来ることによって、想像力・表現力の拡大が狙いなのだそうだ。
■しかし!プログラミング教育には賛否両論!
「エンジニアやプログラマなどの職種に就かない限り、全く必要がない!」
「義務教育化することで、何の科目を減らすのだ!」
「問題解決の手段として、何でもかんでもIT技術で解決しようとすることは正解ではない!」
などと、反対の意見も多数あります。
しかし社会を支えていくITシステムに興味を持てる機会や子供達が増えれば、ゆくゆくのIT業界の人手不足は解消され、
今よりも大きな産業になるであろうIT業界の知識をつけることは、子供達にとってプラスではないだろうか。
なにより、画期的なシステム開発のことを考えられる人工が増えるのだから、より便利な未来になるのではなかろうか!
現在の日本は、他国と比較してもプログラミング教育に遅れをとっている状況です。
早くから教育としてプログラミングを取り入れてきたイギリスやエストニアからは、
またSkype(エストニアで開発)を作り出す優秀なプログラマーが生まれるかもしれません。
兎にも角にも、
日本でも広がりつつあるプログラミング教育。
授業を受けている子供達が大人になった時、
どんな技術を生み出してくれるのか楽しみですね!
さぁ、プログラミング教育は、
今後のIT業界の人手不足をどこまで救う手立てになるのでしょうか?

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