もう「IT土方」なんて言わせない!情報業界特有の多重産業構造から抜け出そう!
現在のIT業界が「IT土木」なんて言われているのを知っていますか?
IT土木とは、システムエンジニアやプログラマなど技術者のうち、とりわけ過酷な労働環境下で働いている人達を表す言葉である。
土木作業員と同様で、拘束時間が長く、システムが完成するまで、至って地味な作業の連続であることが共通項として上げられます。
土木作業の労働環境は、きつい・危険・汚いの「3K」などと形容されますが、IT業界でも、きつい・帰れない・給料が低いという「3K」が存在し、一見全く異なる職種だが、厳しい労働環境という共通点が見えてくる。
IT土木問題は今や浸透の一途をたどり、就職者が現象している現在。
広がり続ける業界に技術者が追いついていないため、このような現象が生まれている。
更には、即戦力になる経験者の応募が少ないため、育てるしかないということで、新卒採用にも踏み入っているが、人材不足を補えるかは分からないという…
そんな、IT土木と言われるこの業界には、負の多重産業構造が存在します。
この構造こそがIT土木と呼ばれる原因の一つでもあります。
多重産業構造とは、クライアントから依頼された仕事を、受けた会社側で更に切り分け、2次受け、3次受け…と仕事を他の会社に委託するというような流れ構造のことをいいます。最大で7次受けまで存在するなんていうから驚きですよね。
なぜ、自社で全ての開発を行わないかというと、切り分けて委託することにより、専門分野の会社に依頼することができるため、クオリティアップに繋がります。
また、人手不足の業界では、同時に何個もの案件を重複して進めていけることも一つのメリットでしょう。
では、なぜこんな良い構造が問題なのかというと…
問題点①:適切な報酬が支払われない!
仕事を切り分けて委託する際に、元請けの会社は当然、中間マージンを抜きます。そのため、作業に対してマージンを抜いた金額での報酬となり、作業内容に見合ってないことがほとんどであるという。
人手不足を補うためにより、委託をするわけですので、当然安い金額で依頼したい元請け側は、より安く請け負ってくれる下請け業者と手を結びます。
下請け業者の低価格競争も激しくなり、働く側の給料への反映は少なくなるばかり…
問題点②:育たないエンジニア…
下請けとして、システムの1部分の作成のみ行っているため、これが何のために、何を作るために作業しているのかが分からないという。
さらに下請けの会社で多いのが、“下請け会社の人間でも出来る”内容であるため、マニュアル通りに作成すれば出来てしまうというように、エンジニアのスキルアップとはほど遠い現場であることが分かる。
このように、多重産業は出来るエンジニアを潰していきます。
また、エンジニアが育つことがないため、悪循環でしかないのです。
今後も広がるり続けるであろう業界では、通用しなくなる日がいずれやってきます。そんな中で、エンジニアとして生き残るためには、自分のスキルを伸ばし、必要とされるエンジニアになることが重要だと言えます。